神奈川県央の高度急性期を担う
190 海老名総合病院 (神奈川県海老名市)
海老名総合病院が属すJMAグループは埼玉、神奈川、静岡の3県にまたがり、切れ目のない医療・介護サービスのアライアンス(連携・協力)を実践している。理念は「仁愛の心で地域の皆様とともに」である。日本医科大学出身の4人の医師が1973年、埼玉県北葛飾郡杉戸町に東埼玉病院(現・東埼玉総合病院)を開院、医療法人社団仁愛会を設立した。その後、83年に海老名総合病院、2012年に下田メディカルセンター(静岡県下田市)、15年に座間総合病院(神奈川県座間市)を開院した。また、クリニックや特別養護老人ホーム、居宅介護支援事業所なども開設し、施設・事業所総数は現在41に及ぶ。仁愛会は03年、医療法人社団ジャパンメディカルアライアンス(JMA)と名称変更し、09年には複数の都道府県にまたがる法人として全国初の社会医療法人の認定を受けた。主に埼玉と神奈川の医療・介護施設を運営している。
また、特別養護老人ホーム・保育園を社会福祉法人ケアネット、主に静岡の医療・介護施設は医療社団法人静岡メディカルアライアンスが運営しており、これら3法人でJMAグループを形成している。グループの職員総数は約3300人だ。
海老名総合病院は「地域密着高度急性期病院」を特徴にしている。JMA神奈川エリア管理部の藤本洋志・エリア管理部長は「地域密着型医療と、広範囲から患者さんが集まってくる高度急性期医療は二律背反するが、それを一つの施設で取り組んでいる」と話す。
地域密着型医療では、神奈川県央医療圏内の医療体制の充実を目指すため、JMAグループの3法人と海老名市内の病院とクリニックの計5法人で今年4月、同県初の地域医療連携推進法人となる「さがみメディカルパートナーズ」を設立、代表理事に海老名総合病院の服部智任病院長が就いた。また高度急性期医療では、2017年に救命救急センターを設置、現在年間9000台弱の救急車を受け入れているが、1万台を目標に活動している。
服部病院長は医師の働き方改革にも力を入れており、院内に副院長や他職種で構成する働き方改革委員会を設置、まず研修医の働き方改革に4月から取り組んでいる。藤本氏は「服部病院長は常にスピード感を重視し、行政の方向性に対して可能な限り素早く対応するため、自ら様々な分野の情報収集に努めている」という。
190_海老名総合病院
LEAVE A REPLY