急性期から回復期までを守備範囲に
181 東京品川病院(東京都品川区)
70年余りの歴史に幕を閉じた東芝病院。その経営を引き継いだカマチグループは今年4月、同病院を「東京品川病院」と改称、新たに脳神経外科、脊髄脊椎外科、乳腺外科、血管外科も開設し、新体制のスタートを切った。
さらに今秋、1号館1階の改装が終了し、2号館内の回復期リハビリテーション病棟も完成した。8月31日から9月2日まで催された内覧会では、雨天の中でも延べ約5000人が来場。地域住民らの期待の高さを窺わせた。
1号館1階の改装によって、これまで奥まった場所にあった相談窓口を受付近くに移動したり、メインエントランスから救急患者を運んでいた救急外来の窓口を専用に設けるなど、導線を改善した。また、2号館内に設けた回復期リハ病棟は1号館と合わせて144床。急性期病床も152床あり、シームレスな医療を提供している。
2号館の回復期リハ病棟では、患者が長期の入院期間を快適に過ごせるように、床や壁は落ち着いた色調で展開し、個室にはポットや電子レンジ、デスク、見舞客用のソファーも備えている。デスクや洗面台は車椅子のまま使える構造にし、廊下は患者が少しでも元気が出るようにと、赤やオレンジといった“ビタミンカラー”にするなど、患者思いの空間づくりを心掛けているという。
回復期においては、病棟生活の中で「いかに活動量を増やしていけるか」が在宅復帰への鍵になっているため、ベッド上で寝たきりの生活にならないよう、1日3食ともデイルームで食事をしたり、折り紙づくりなどのレクリエーションを積極的に企画している。
院内の壁には、障害者就労支援事業などを行っているNPO法人列島会 創造館クリエイティブハウス(北九州市)でアーチスト活動を行っている伊藤彬氏の作品など、心安らげるような絵画を多数展示。
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