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未来の会

東邦大学医療センター大橋病院(東京目黒区)

東邦大学医療センター大橋病院(東京目黒区)
都心に「水と緑に囲まれた病院」
178 東邦大学医療センター大橋病院(東京都目黒区)

 東邦大学創立90周年を迎えた2015年、記念事業として工事がスタートした新大橋病院が本年6月20日、開院した。近くに建つ旧大橋病院は東邦大学の2番目の付属病院として1964年に開院。その後、何回かの増改築を経ながら、地域密着型の急性期医療を提供してきたが、建物は老朽化・狭隘化していた。 

 新病院の敷地は日本通運の跡地で、面積は1万6071m²。東西に長く、南北に11mの高低差がある。接道は北側だけで、南側は目黒川緑道に接している。緑道側にも入り口を設け、東急田園都市線池尻大橋駅方面からの患者のアクセスを確保した。また、北側道路側の敷地の一部を目黒区に提供してできた公園と、緑道を繋ぐ敷地内通路を設け、地元住民の憩いの場と利便性も確保した。

 新病院は7階建てで、建築総面積は2万7265m²。1階は放射線治療室やリニアック室、レストランやコンビニなどが入る。2階は外来診療のメインフロア、3階は手術室や集中治療室を中心とした高機能フロア、4階以上が病棟である。 

 病床数は、旧病院では最大513床だったが、新病院では国が進める地域医療構想を踏まえて319床と大幅に減らした。その分アメニティーを充実させ、1病床当たりの面積は旧病院の約50m²から85m²へとゆとりあるスペースを確保した。

 標榜診療科は25科で、中でも心臓血管外科と循環器内科は従来から高い評価を得ている。新病院では、ハイブリッド手術室や日帰り手術室を含めて手術室を9室、小児専用病床を10床、高度な治療が可能な集中治療室を20床(ICU6床、HCU8床、SCU6床)設けた。

 新病院は基本理念として「優しい心、親切な心のこもった医療の実践に基づいて、人々の生命を尊重し、人間としての尊厳と権利を順守する」を掲げる。基本方針は①安心かつ信頼される医療を目指します②地域医療機関と連携し、年間365日・24時間体制で患者様のニーズに対応します③わかりやすい診療科の編成で、わかりやすい医療を提供します④地域特性を考慮した質の高い長寿(good longevity)社会の創造を目指します⑤都会の中のオアシスともいうべき「水と緑に囲まれた病院」を提供します──である。

 新病院は地域と連携しながら、高度急性期医療を担う大学病院として新たなスタートを切った。

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