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未来の会

東京さくら病院(東京都江戸川区)

東京さくら病院(東京都江戸川区)
医療・介護・リハに一貫して対応
155・東京さくら病院(東京都江戸川区)

 ゆったりと流れる江戸川の河岸に2013年に開院した東京さくら病院。周囲の住宅街に溶け込むようなブラウンを基調とした6階建てだ。目の前には川沿いの桜並木が広がり、春には上層階から満開のパノラマを望むことができる。

 「急性期から緩和ケアまでトータルに患者さんをサポートします」と東海林豊院長。同病院を運営する医療法人社団城東桐和会を中心とする桐和会グループは、東京・城東地区と埼玉県に病院やクリニック、訪問介護ステーションや特別養護老人ホームなどを展開しているが、同病院はグループ内のつながりを強化し、医療・介護連携を進める拠点としての役割を担っている。

 同病院は医療療養病床120床、回復期リハビリテーション病床60床、緩和ケア病床38床、一般病床40床の計258床。5階には城東桐和会が運営する介護老人保健施設「東京さくらメディケアセンター」も併設されている。東海林院長は「老健で急な病状悪化があった場合は、一般病棟ですぐに受け入れることができる。この連携は大切」と話す。

 さらに、東海林院長が掲げているのが「断らない病院」。オールマイティーな外科医として急性期病院で活動してきた東海林院長は、来院した患者を全て受け入れるのが普通だと思ってきた。しかし、慢性期病院の実情はというと、院内で会議を開いて患者の状態により受け入れるかどうかを決めているところがほとんど。それではいけないと思い、同病院では医療依存度の高い患者であっても受け入れることをモットーとしている。

 認知症についても同様で、受け入れを拒まない。東京都の指定により「地域連携型 認知症疾患医療センター」を15年に開設した。

 各病棟ともゆったりとデザインされており、暖色系でまとめられ、共用スペースから病室まで窓を大きく取っていることが特徴だ。

 フリースペースには、隣接する都立篠崎高校の生徒をはじめ、ボランティアで患者をサポートしようとさまざまな人々が訪れる。明るい雰囲気の中で、院外の健康な人々と触れ合うことにより、入院患者のリハビリへのモチベーションが高まるという。

 今後の課題は、桐和会グループ各施設とのさらなる連携強化。特養の入所者の日々の状態を情報収集するなど、より機能的な医療・介護の連携を目指していく。

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