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【未確認情報】「保育士の虐待」巡り、対立相次ぐ

【未確認情報】「保育士の虐待」巡り、対立相次ぐ
「保育士の虐待」巡り、対立相次ぐ

 静岡県裾野市の認可保育園「さくら保育園」で、園児に暴行を加えたとして保育士3人が逮捕される事件があった。

 1歳児を受け持っていた3人が行ったという虐待は「園児を宙吊りにする」「ズボンを無理やり下ろす」「手足口病の症状がある園児の尻を他の園児に触らせる」といった、俄かに信じ難い内容ばかり。保育士による虐待は「氷山の一角」という指摘が出る一方で、本人達に虐待の認識が無い例も多く、虐待かどうかの判断でトラブルになる事も多いという。

 「さくら保育園の虐待はそのセンセーショナルな内容も勿論だが、裾野市が昨年8月に通報を受けてから11月に公表する迄に3カ月掛かった事も問題視された。その間に次年度の入園募集もしており、裾野市の村田悠市長は自分への報告が遅れたとして健康福祉部長ら3人を処分する考えを明らかにした」(地元記者)。

 更に村田市長は、虐待行為を告発しようとした保育士に土下座して止める様懇願したり、「園の機密事項を第3者に漏洩しない」という誓約書に署名させたりしたさくら保育園の桜井利彦園長を、犯人隠避容疑で告発。虐待事件に厳しい対応を見せたのだが……。

 「逮捕された3人の内、唯一の正規職員だった三浦沙知容疑者(30歳)は、園から退職を促された事に納得せず、家や車のローンを払えと園側に迫りトラブルになった。村田市長は、自身の後援会関係者から昨年9月にそれを聞いていたそうです」(同)。人事関係のトラブルだと聞いており、虐待と認識していなかったと説明した村田市長だが、刑事告発等の市長の対応には、市民から「やり過ぎ」との批判も出る。

 「虐待を巡る保育園でのトラブルは、他の自治体でも起きている。東京都日野市は昨年12月、認可保育所の吹上多摩平保育園で職員が複数の園児を虐待していた事を明らかにした。市側の改善勧告に従わなかったとして園名の公表に踏み切ったのだが、園側は虐待の事実を否定。その後、虐待していたとされる職員は園を退職したが、法廷闘争に発展する可能性もある」(保育ジャーナリスト)。

 何故こうした食い違いが起きるのか。「最近は虐待が無いか確認する為監視カメラを設置する園も増えたが、幼い園児の証言は難しく、多くの園では虐待の調査は同僚の証言等に頼る事が多い。そうなると、保育士の人間関係で結果が左右され、調査結果を受け容れられないケースが出るのです」(同)。虐待を許してはならないが、判定は何とも悩ましい。

ゲーム依存+ギャンブル依存の罠

 オンラインゲームを楽しむ子供が増える中、依存症の問題が再びクローズアップされている。

 世界保健機関(WHO)は2019年、ゲームを辞められず日常生活に影響が出る「ゲーム障害」を依存症の1つと認定したが、近年問題になっているのは、ただゲームを止められないだけでなく、ゲームの中で使えるアイテムを有料で獲得する「ガチャ」と呼ばれるくじ引きが止められないという訴えだという。子供がガチャにのめり込み、保護者が高額な支払いを迫られる例も増えている。

 ゲーム業界に詳しい専門家は、「次こそはアイテムを獲得出来るかも、と課金が止められなくなるのは、ギャンブルと同じ」と警鐘を鳴らす。こうしたギャンブル的な要素が更にゲーム障害を増やす切っ掛けになると懸念する声が高まっている。「日常生活に影響が出る前に治療に繋げる事が大事」と都内の精神科医は語るが、ゲーム業界にも、ギャンブル要素の無い魅力的なゲームの開発が求められている。

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