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未来の会

千葉みなとリハビリテーション病院(千葉県千葉市)

千葉みなとリハビリテーション病院(千葉県千葉市)
葉市の回復リハの要
153・千葉みなとリハビリテーション病院(千葉県千葉市)

  JR京葉線と千葉都市モノレールが乗り入れる千葉みなと駅から港の桟橋に向かって10分ほど歩くと、正面の全面ガラス張りがまばゆい千葉みなとリハビリテーション病院が現れる。中に入ると、暖色系の色調のラウンジが広がる。白いグランドピアノはボランティアによる演奏だけでなく、患者のリハビリにも使われている。

同病院は、脳卒中や骨折などで生活機能が低下した急性期後の患者に対し、機能訓練や日常生活動作(ADL)の向上を目的に集中的に訓練を行う回復期リハビリテーション病院だ。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は計約100人と充実。医師や看護師らも含めた各専門職種はチームを組み、治療プログラムに沿って起床から就寝まで、365日のリハビリを提供している。

 千葉大学医学部附属病院、国立病院機構千葉医療センター、千葉メディカルセンターなど周辺の大規模急性期病院のほぼ中心にあるため、これらの病院から患者の転院の相談が多く寄せられ、2014年の開院直後から、120床の病床は常に埋まっているという。 加えて、片山薫院長が千葉大学医学部卒とあって、同大卒業者が多いこれらの医療機関との連携も人間関係によりスムーズに行っているという。片山院長は「当院が受け入れられないのは人工透析と24時間人工呼吸器が必要な患者さんだけ。胃ろうがあっても認知症でも受け入れています。スタッフや設備の質の高さもありますが、病院としての姿勢を示しています」と話す。

 受け入れ率は95%以上で、2015年度の在宅復帰率は92.2%を誇る。
重度の患者も受け入れていることから、症状が悪化した場合には元の急性期病院に連絡して治療してもらわなければならない。その的確な判断をするため、神経内科を専門とする片山院長のこだわりでCT(コンピュータ断層撮影装置)を導入、正確な診断につなげている。

 同病院は180床の病院として建設されており、4階の60床分の予備室をすぐに使用することが可能となっているため、来年度に予定される千葉県の増床政策に手を挙げて、計180床としたい考えだ。片山院長は「現在は入院希望の患者さんにお待ちいただいている状態です。増床によって、さらに多くの患者さんを受け入れできる体制を作っていきたい」と話している。


 

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