財務省が目論む医療費削減
「遠謀深慮の財務省」
コロナウイルスの襲来で全人類が過去に経験もした事のない嵐の中にいる。過去のウイルスとは全く次元の違うコロナウイルスと全人類が共に戦っている。世界のリーダーは経済を度外視して命を優先する様々な施策を取り入れている。当然の事だ。そして最前線では世界各国の医師や看護師が不眠不休でコロナウイルスと格闘している。
幸いな事に日本の感染者数や死亡者数は先進国の中でも圧倒的に低い。これは、決して安倍首相のお陰では無いという事も国民は良く知っている。
日本の司法制度は後進国並みと厳しいコメントを出す仏マクロン大統領も日本の医療を導入したいと側近に話すほど高い評価を受ける日本の医療。これを支えているのは医師や看護師をはじめとする全ての医療従事者だ。
その医師や看護師をはじめ医療従事者が戦時下にある今、そのトップである日本医師会長の選挙が6月27日に予定通り行われると言う。なぜ、このタイミングで選挙が行われる事になるのか?延期は考えなかったのか?大変な違和感を持つ。現場で悪戦苦闘する医師らに取材をすると「そんな話は聞きたくない」「別世界の話ですね」と
回答が届いた。至極真っ当な回答だ。現場の医師から支持されない日本医師会長選挙にどれだけの価値があるのか?東京都知事選は仕方ないとしても日本医師会長選挙は一年延期すべきだ。延期は今からでも遅くはない。
※「医療費削減を狙う財務省の戦術」
しかし、医療界・医学界の魑魅魍魎とはよく言ったもの。
コロナウイルスの戦時下で「とんでもない」話が深く潜行していた。これはコロナウイルスの混乱に乗じた日本医師会のクーデターに近い話だと事情通は話す。このクーデターの情報発信地を辿りに辿ると何と行き着いた先は財務省の某局だった。財務省が演出する会長のクーデターが水面下で進行していた。
クーデターの意味、目的は何か?ひと言で言えば、増え続ける医療費の削減だ。財務省の関係者は「ひと言で言えば横倉義武会長と安倍首相や麻生財務大臣の関係が続く限り、財務省の考える医療費削減が進まない。官邸はいつも横倉会長の顔を潰すな、で終わってしまう。」だ。コロナ対策費含めこれからも医療へ投下する予算が膨大する事を危惧していると言うのだ。
逆に、政府与党との人脈がない中川副会長が勝利すれば、気にすることなく医療費がカット出来ると考えている。財務省は深謀遠慮がもっとも得意とする組織だ。政界と経済界とメディアを財務省の持つ情報で操る。大手メディアも大蔵省の時代から大蔵官僚の持つ情報を集めていた。各社の一流の記者と呼ばれる面々は大蔵省幹部とのパイプが必須だった。彼らは長い年月を掛けて信頼関係を構築して来た。そして情報のやり取りをする。
これは今でも変わらない。財務省幹部の手練手管戦法には歴史があり、重要な仕事の一つだ。今回の演題は「医療費削減に向けた会長選挙」又は「医療費削減を可能にするための新会長誕生」だ。脚本は財務省。主演・日本医師会副会長中川俊男、助演・東京都医師会長尾崎治夫、日本医師会長横倉義武だ。
あらすじは、日本の増え続ける医療費を削減したい財務省。様々な策を弄するも削減が出来ない。医療費削減を麻生財務大臣に伝えても、官邸に具申をしても答えは「ノー」だ。理由は横倉義武会長の政権との太いパイプにある。日本医師会横倉義武は邪魔な存在でしかない。頭(トップ)を変える意外に医療費削は出来ないと踏んだ財務省は水面下で動いた。都合のいい事に中川俊男副会長や尾崎治夫都会長には政権とのパイプが無い。
二人の性格も似ている。相手が政治家だろうと厚労省幹部だろうと意見が食い違うと高飛車な物言いとなる。容赦なく叩く。それを自身の強さと見せているのだろうが、受け取る相手からすれば、「この野郎」となる。二人に共通しているのは残念ながら人徳の無さだ。北風と太陽のごとくだ。北風だけ吹かせて一人、気分を良くしていても相手からの理解は得られない。中川氏は「自分は医師会のため、会長のために嫌われ者に徹する」と公言しているが、嫌われ者になり得する話などは日本医師会ではない。
※「下手を打った東京都医師会長の言葉」
大手メディアの医療担当者は「コロナで大混乱を来している中で会長選挙をやる事は国民の日本医師会離れを起こすと言う考えから、横倉さんは勇退する事を決めていた。そして東京医師会会長の尾崎さんに禅譲を伝えていました。横倉さんは昨年に亡くなった野中博・前東京都医師会長を後継者として考えていましたが、昨年に亡くなってしまったために野中さんの後継者でもある尾崎さんを選んだようです。」
厚労省担当の大手新聞社の記者は「横倉さんがコロナでバタバタしている中で、尾崎東京都医師会長は横倉さんに引退するべきだと伝えています。尾崎氏の側近は、尾崎氏が横倉会長から次を託されたにも係わらず、これまで嫌っていた中川氏を推すと聞いて驚いていた。尾崎氏は財務省が中川氏を推していると誰かから囁かれたのではないか。まんまと騙されてしまった。」と語る。続けて「中川さんには女性問題があるので、もし会長になれば大きな騒ぎになるはずです。そのお局さんに嫌われキャリアを棒に振るったり、退職を余儀なくされた研究者もいるようですので、今の世の中では有り得ない話が日本医師会館の中で起きている。」と言う。
禅譲を伝えられた尾崎氏がなぜ中川氏を推挙するようになったのか。その疑問には「尾崎さんは中川さんを嫌っていたはずです。しかし、今年になって中川氏が尾崎氏に急接近をしていました。中川氏は「自分は医師会のために嫌われ者に徹する」と言っていますが、短気な性格から発される相手を罵倒するような物言いが、一部の医師会関係者からは頼もしく映るようだが、それは大きな勘違いです。政府関係者も厚労省関係者も中川会長だけは避けたいと考え、横倉氏に勇退の撤回を迫り、出馬を促したのです。」と話す。
※「厚労省の予想ではやはり現職が有利」
政府関係の医系技官は「横倉さんの勇退をきちんと対応していれば良かった。尾崎氏の引退勧告は内閣や横倉会長の怒りを買ってしまったね。今回の選挙の最大の悪手になったね」と言う。「安倍総理も麻生さんも、横倉会長の人柄を買っていますよね。だから横倉会長の要望を良く聞くんです。」
最後に選挙の予想だが厚労省の医系幹部は「色々な情報を総合すると横倉会長がリードしていますね。やはり各地域の医師会は自分で自分の首を絞めることを避けようとしているのでしょう。過去の実績も評価されていますし。」と見る。
この時期に日本医師会選挙が行われる事に弊誌はあくまでも反対だ。
LEAVE A REPLY