治験会社EPSの上場廃止に隠された闇?
2021年7月9日に治験会社のEPSホールディングス(以下、EPSHD)はMBOの実施に伴うTOBが成立したと発表し、9月に上場を廃止した。その後、株の保有者はEPSHDのオーナーである厳浩氏が代表のY&Gが71・56%、スズケン20%、会社社員8・45%となった。ここ迄順調に業績を伸ばして来たEPSHDが何故、このタイミングで上場廃止の道を選んだのか? それとも、上場廃止を選ばなければならない理由が有ったのか? EPSHDがIRした理由とは裏腹にキナ臭い話が周辺に漂う。キナ臭い話は後述するとして、そもそも厳浩氏とは何者なのか? 800億円超の売上を誇るEPSHDのオーナーでありながら厳浩氏は全く無名だ。彼は中国からの第1期国費留学生として山梨大学工学部に入学した事は周知だ。しかし、その後の国費留学生が東京大学や京都大学、名古屋大学に留学している事を見ても地味だ。卒業後は東京大学大学院へ進む。俗に言う学歴ロンダリングだ。第1期生の国費留学生ながら、卒業後は帰国する事無く日本に居残った。これは中国政府の意向だったと厳浩氏や周辺の中国人から漏れ聞こえて来る。そして治験会社を設立し、成功を収めた。日本の経済界では無名だが、在日華僑の経済人の集まりである「日本中華總商会」では評議員会会長のポストに有り、メンバーらに大きな影響力を持っていた。〝いた〟と過去形を使ったのには理由がある。最近、厳浩氏離れが加速しているからだ。複数のメンバーが取材に応じて話す内容は「厳浩氏は偉くなり過ぎて、我々の話を聞かない。上から目線の話し方に我慢が出来ない」。
上場廃止の理由に戻るが、厳浩氏をよく知る中国人経済人は「上場廃止は日本の公安警察の動きが関係しているのではないか?」と話す。彼は「来日する中国人が羽田空港や成田空港の税関を通らずに日本に入国し、EPSHD本社へ直行している。これを公安警察が内偵している。この責任を追及されている」と話す。彼は「この情報を知った同社取締役の地庭俊博氏(仮名)と北塚淳一氏(仮名)の2人は、上場企業として大きな問題ではないかと厳浩氏の責任を追及し、このままでは上場会社のコンプライアンスが保てないとして廃止に突き進んだのではないか」と話す。一代で築き上げたオーナーを追い詰めるこの2人は何者なのか? 調査すると、この2人にも人には言えない問題が隠されていた。近々、EPSHDに在る複数の闇を調査報道で明らかにする。
美容クリニックのトラブルが続発
今年3月21日、NHKは東京都荒川区の美容クリニックを運営する石山実穂医師が東京国税局から申告漏れを指摘され、追徴課税されたと大きく報じた。石山医師が経営するクリニックが東京都にコロナ検査の事業者登録をし、都内に複数の無料検査所を開設、委託費用として補助金28億円を受給したが、検査の委託先に支払うべき約10億円を院長の夫である石山信也医師(仮名)が、コロナ無料検査とは全く関係の無い用途に個人使用したと10億円の大半を石山信也医師の所得と見なし、過少申告税を含め6億円を追徴課税としたのだ。昨今、消費者庁へ美容クリニック関連のクレームが多く届き、政府も厚労省も頭を抱えている。正にそんなタイミングでの税務調査でもあり、美容クリニックの名前が付く事から大きく報道されたと見られる。このニュースから4カ月が経過した現在、東京国税局は税務調査で得た資料を精査しているが、動きは水面下でより加速していると関係者は話す。加速の理由は、警視庁や東京都が国税へ資料の提供を求めているからだ。そして、彼らが求めているのは、万が一でも、東京都への補助金申請書に記載された内容に虚偽が有れば、巨額な補助金詐欺事件に発展する可能性が有るからだ。又、警視庁は10億円の使途にも注目している。関係者は「その一部が反社会的勢力へ流れている可能性も捨て切れない」と指摘する。事実、この10億円の一部は信也医師自身のヤミ金融に使われていた事を示す資料も有ると聞く。NHKは取材に対し「秋迄には動きが有るだろう」と言う。
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