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231 メリィホスピタル(広島県広島市) 「おもてなしの心」で健康と生活を支える

231 メリィホスピタル(広島県広島市) 「おもてなしの心」で健康と生活を支える

「おもてなしの心」で健康と生活を支える
メリィホスピタル(広島県広島市) 

高齢者の自分らしい暮らしと生き方を支援するとの理念の下、メリィホスピタルは2018年4月、広島市の中心部から離れた丘陵地にオープンした。豊かな緑に恵まれた環境の中、主に高齢者を対象に、急性期治療を終えた患者への慢性期医療を担っている。

8階建ての施設は、4階迄と5階の一部が外来と入院棟、5階から8階迄はサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)であり、病院と介護施設を併設。病院の外来は訪問診療を中心とした内科診察の他、眼科、耳鼻科、泌尿器科、婦人科などの専門外来も有り、サ高住の入居者にとっても心強い存在だ。

病室は“日常感”を大切にしており、障子風のデザインが施された仕切りで区切られ、廊下側の病室にも内窓より採光が取られている。各フロアに飾られたリースやアートフラワー、絵画も患者や家族の心を和ませる。

肌が乾燥し易い高齢者の為に保湿ケアにも力を入れている。フィトセラピー(植物療法)を取り入れた、オリジナルオイルによる入浴後の肌トリートメントやハンドマッサージを受けると、患者は「大切にされている」と安心感を覚えるという。

病院とサ高住の総合受付が有る1階フロアには広いロビーを用意。地域の人達の交流の場にもなる多目的スペース「メリィコミュニティ」も病院の特長となっている。現在は新型コロナウイルス感染症予防の為、多目的スペースの利用は制限されているが、普段は地域交流の場として患者以外の住民も利用出来る。テーブルや椅子、玩具、絵本等が用意され、来院された家族の寛ぎの場となっている他、子供向けの英語教室や絵本の読み聞かせ、紙芝居等のイベントも開催される。

多文化交流にも力を入れており、NPO法人広島国際交流センターが病院を拠点に活動。ホールには少数民族のパネルを設置し、彼らの文化の一端を紹介している。他に美術品も所蔵しており、グループ内の有料老人ホーム利用者向けの見学ツアーが定期的に開かれている。

病院1階の健診センターには、理学療法士や健康運動指導士らの指導が受けられる「メリィ・メディカルフィットネス」が併設され、健康診断の結果に基づいて健康維持の為のトレーニングを続けられる。コロナ禍が終息すれば、再び地域の方々にも利用してもらう予定だ。地域住民との交流を図りながら、急性期病院とは異なる「おもてなしの心」による治療や介護で、地域医療を支えて行く。

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