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くぼのやウィメンズホスピタル(千葉県柏市)

くぼのやウィメンズホスピタル(千葉県柏市)

216 くぼのやウィメンズホスピタル(千葉県柏市)
出産を軸に女性をトータルサポート

少子化やハイリスク妊娠の増加等の影響で産科医や産科医療機関が減少する中、1960年の開院以来、地域の周産期医療を担ってきた「医療法人社団 窪谷産婦人科」。病床数の不足等から新棟の増築、既存棟の改修を行い、2020年に病院として再スタート、同時に「医療法人社団会 くぼのやウィメンズホスピタル」と改称した。

 東京のベッドタウンとして発展してきた柏市だが、利根川や手賀沼に接し、豊かな自然も残っている。そのような地域の自然環境をイメージし、ゆとりや温かみが感じられるように、院内の各スペースは広く取り、壁や廊下、天井までも木目調のデザインに統一、更にラグジュアリー感が漂う内装を施した。また、新棟の正面玄関は外壁ラインを道路面から3m後退させて圧迫感を抑え、外壁と道路の間に植栽帯を設けた。

 病床数は18床から40床に増床。陣痛から産後まで過ごせるLDRは5室備えている。マンモグラフィの導入により乳がん検診を始めたり、低侵襲の内視鏡手術に力を入れたりする等、婦人科機能も充実させた。新棟の病室は洋室・和室・特別室・2床室・4床室とバリエーションは様々。調乳セットや洗面設備、冷蔵庫等を集約させたカウンターテーブルをベッド近くに設けて患者の移動距離を短くし、ストレッチャーの軌道に配慮したベッドレイアウトにしてスタッフが作業しやすくした。

 外来エリアは患者のプライバシーを確保するため産科、婦人科、小児科の動線を分けた。産科はビタミンカラー、婦人科はシックな色合いと雰囲気を変えてある。この他、性質や雰囲気の異なるラウンジや待合スペースを複数設け、患者や家族が過ごし方を選べるようにした。どこに居ても専用アプリの通知やメールで呼び出せる。

 窪谷潔理事長は「当院は〝ウィメンズホスピタル〟という名の通り、出産はもとより産後ケア、乳児健診、子宮がん・乳がん検診、婦人科内視鏡手術と女性をトータルサポートする女性目線の病院です。出産はリスクを伴いますが、医師やスタッフが集まり、地域から必要とされている限りは続けます。地域で得意分野の連携をすれば、リスク分散も計れるので、持続可能な周産期医療を提供出来るはずです」と話す。窪谷理事長は地域の医療人や行政等を交え、「子育て世代包括支援を考える」等の研修会も開いている。


くぼのやウィメンズホスピタル

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