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鳩ヶ谷耳鼻咽喉科(埼玉県川口市)

鳩ヶ谷耳鼻咽喉科(埼玉県川口市)

215 鳩ヶ谷耳鼻咽喉科(埼玉県川口市)
地域に密着したカフェ調クリニック

鋳物の街として知られた埼玉県川口市。1964年の東京オリンピックでは、市内の鋳物師が製造した聖火台が使われたという。しかし、70年代のオイルショック以降、鋳物工場は移転や廃業が相次ぎ、跡地にはマンションや商業施設が建ち並んだ。最寄り駅の埼玉高速鉄道鳩ヶ谷駅からは徒歩15分と離れているが、鳩ヶ谷耳鼻咽喉科の近くにも、巨大商業施設・イオンモール川口が今年6月に開業、地域は活況を呈している。

 クリニックの名称は、川口市が2011年に編入合併した鳩ヶ谷市に由来する。開院は昨年10月。新型コロナウイルス感染症の第3波を前にした時期だ。北田良裕院長は逆にチャンスと考え、「新型コロナに徹底的に対応しようと考えた」と話す。

 元々開業志向のあった北田院長は福岡県の出身だが、都内や横浜のクリニックに勤務したり、さいたま市のクリニックの副院長を務めたりした経験から、埼玉県人の人当たりの良さを感じており、医療モールのテナントの紹介があった際、同県での開業を決意した。

 北田院長は開院の際、新型コロナ感染症患者の検査・治療にも手を挙げ、医療モールのオーナーに発熱外来専用の出入り口や隔離室3室の造作の承諾を得た。耳鼻咽喉科の受診患者との動線の隔離の他、発熱外来受診者の受診時間を分けるといった時間的な隔離も徹底する事で、現在まで院内感染者は出ていないという。

 耳鼻咽喉科の中には、1日に200〜300人の患者を診療しているクリニックがあるが、鳩ヶ谷耳鼻咽喉科では「患者さんが何を求めているかを大事にしたくて、よくお話をして一緒に決めていくため、診療時間は他院より多く取っている」と北田院長。

 設備も、防音性の高い聴力検査室や、頭部に特化したCTスキャン等を備えている。また、院長やスタッフにとっても居心地の良い環境を作ろうと、内装はカフェ調のデザインにした。自分達の好きな古家具や本、絵画を置いている。中でも本は毎月補充しており、家族連れの患者にはミニ図書館のようになっている。

 医療モールには総合内科や歯科、薬局も入居している。患者の症状によっては紹介し合い、患者にメリットを生んでいるだけでなく、経営的な相乗効果をもたらしている。

鳩ヶ谷耳鼻咽喉科

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