213 さいわい鶴見病院(神奈川県横浜市)
整形外科全般の診療をチームで担う
さいわい鶴見病院はJR鶴見駅から徒歩4分の場所に建つ。その前身は、戦前に開設された富士電機病院だ。企業立病院の役割を終えた同病院の経営を、石心会グループが2015年に引き継ぎ、現在の名称で再スタートを切った。
さいわい鶴見病院は当初、同グループの中核で急性期の川崎幸病院(神奈川県川崎市)と連携し、回復期・慢性期病院として機能していた。19年には川崎幸病院の整形外科チームが移り、整形外科診療(外来、入院、手術治療)は内科診療、健康診断と共にメインの診療科となっている。
整形外科は関節外科、脊椎脊髄外科、スポーツ整形外科、一般整形外科(骨折等の外傷)が4本柱。整形外科も最近は専門が細分化しているが、疾患部分を別々に診て患者に負担をかけないように、チームで総合的に診て対応している。また、糖尿病を有する整形外科患者に対しては糖尿病内科医も加わり診療チームを形成している。
平均寿命と健康寿命の乖離に伴い、変形性膝関節症等による運動機能の低下が要介護の主因になっている中、関節外科では「膝関節温存手術」(膝周囲骨切り術)の第一人者、竹内良平医師が関節外科センター長を務める。
脊椎脊髄外科ではMIS(最小侵襲手術)を心掛けており、内視鏡や特殊器具を用いて筋肉・神経への負担を軽減し、同時に術中脊髄誘発電位測定を行って安全な手術をしている。神奈川県下でトップクラスの治療・手術件数を誇る。
スポーツ整形外科では、海外でスポーツ医療の経験を積み、Jリーグのチームドクターを長年務めている院長の原淳医師が部長を兼務する。サッカー、バスケットボール、陸上、ゴルフ、野球等のプロ選手も含むアスリートの診療から学校スポーツ、更には中高年のスポーツ愛好家まで幅広いスポーツ障害・外傷の診療をリハビリテーションまで含め行っている。
特に高齢者や複雑な病状の患者は手術後のサポートが重要だ。そこで、さいわい鶴見病院では手術後に早期にリハビリを始め、早期退院を支援している。
現在の建物は築50年以上になる。原院長は「病院が手狭になってきた事もあり、今後は新築や増床も視野に入れて、地域医療をしっかりやっていきたい」と話す。
さいわい鶴見病院
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