211 鳥取県立中央病院(鳥取県鳥取市)
明治の近代病院を継ぐ鳥取東部の医療拠点
鳥取県東部の中核的な医療機関・鳥取県立中央病院の源流は、1891年(明治24年)に開院した因幡病院(後の伊藤病院)に遡る。
その後、2度の新築移転を経て、2018年に新病院を開院した。
新病院は地上11階建て、病床数は518床で、36診療科と脳卒中センター、心臓病センター、がんセンター、地域周産期母子医療センター等を設け、100人超の医師が勤務している。
また、屋上ヘリポートを設置、救命救急センターや集中治療センター(ICU)、MFICU(母体胎児集中治療室)、NICU(新生児集中治療室)、GCU(新生児回復期治療室)を拡充した。
更に、ハイブリッド手術室等手術部門の強化、PET-CTや強度変調放射線治療機等、最新鋭機器の導入を行った。
同病院は災害拠点病院、原子力災害拠点病院、地域医療支援病院、感染症指定医療機関にも認定されている。
また、がんセンターではがんゲノム医療が本格化、手術支援ロボット「ダヴィンチ」の導入で、より安全な手術が可能になっている。
同病院の最近の特徴的な取り組みとしては、以下のようなものがある。
・ダヴィンチによる前立腺がん、食道がん、胃がん、直腸がんのロボット手術の実施。
・脳卒中センターで毎日24時間対応でt‒PA静注療法を開始。
・昨年10月から心房細動発作に対して新たな治療法「冷凍凝固アブレーション治療」を開始。従来の高周波カテーテル心筋焼灼術より手術時間を短縮し、再発率の低下が期待されている。
・昨年4月には中央検査室がISO15189(臨床検査室−品質と能力に関する特定要求事項)の認定を受け、臨床検査室の品質と能力が国際規格のレベルを満たしていることが認められた。
・緩和ケア病棟では、犬型ロボット「aibo」の愛称チョコが、不安を抱えたり、寂しい思いをしている患者さんの心を癒やしながら歩いている。
廣岡保明院長は昨年4月の就任直後から新型コロナウイルス感染症対策に取り組むとともに、他医療機関との連携、自院の機能強化、役割の明確化を行い、より質の高い医療を提供する事を目指している。
鳥取県立中央病院
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