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タムス浦安病院(千葉浦安市)

タムス浦安病院(千葉浦安市)
199 タムス浦安病院(千葉浦安市)
行政・大学・民間病院が連携して運営

東京ディズニー・リゾートで知られる千葉県浦安市。タムス浦安病院のある新浦安エリアは市の景観条例に基づきリゾート風のマンションやホテル、ヤシの木等が配された街並みで、1995年度に国土交通省の都市景観100選に選ばれている。

 開院のいきさつは以下の通りである。回復期リハビリテーションと緩和ケアを担う医療機関がなかった同市は、千葉大学に医療機関整備の協力を要請。回復期医療は民間病院が担っているケースが多い事から、同大は、千葉や東京・埼玉で病院やクリニック、介護施設等を運営している(TOWAKAI UNIVERSAL MEDICAL SERVICE)グループに打診。同グループとの話が進み、2019年4月に同院は開院した。行政と大学と民間病院が連携して病院を運営している日本初の試みである。

 4階建てで、病床数は199床。「千葉大学病院浦安リハビリテーション教育センター」を併設している。同大から派遣される教員は診療だけでなく、同大の医学生や専門医研修医、連携している順天堂大学と獨協医科大学の専門医研修医も同院で受け入れ、教育も行っている。

 同院は前述の大学と連携して、ロボットを活用したリハビリテーションや脳の磁気刺激装置等の医療機器を活用した研究開発も行っている。

 河野陽一院長は「大学と一緒に取り組んだ方が早いし、分野も広がる。大学の方も何が必要なのか、どのように開発すればいいのかは、医療現場を踏まえて進める必要がある」と話す。

 千葉県は毎年、交通事故死亡者数がワースト上位になっている。若い人でも交通事故後に失語症等行動やコミュニケーションに異常を来したり、日常生活に支障が生じ、社会的適応が難しくなる人がいる。高次脳機能障害と思われる症状だ。

 高次脳機能障害は社会的な認知度が低いため、診療出来る医療機関が少ない中、同院は医師だけでなく、リハビリテーションのセラピストや臨床心理士等、多職種が連携して対応。言語、記憶、注意、認知機能等を評価し、個別プログラムを立案している。

 最新のドライブシミュレーターも導入、模擬的な運転訓練をして運転能力を評価したり、社会復帰後を考えて自動車教習所と連携したりしている。

タムス浦安病院

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