「大阪冬の陣」が左右する日医会長選の行方
「2月に行われる大阪府医師会会長選挙は4月の日本医師会(日医)会長選の帰趨を決する戦い」。そんな見立てが関係者の間に野火のように広がっている。もっとも、状況は依然として視界良好とは言いがたく、もやに包まれたままだ。
酒井國男現会長に挑むのは、2年前の選挙で「疑惑の1票」差で落選した伯井俊明氏。「選挙結果は無効」と訴訟を起こしていたが、昨年12月、控訴審も一審同様に敗訴になってしまった。それでも今度こそはと失地回復に挑む。
世に言う選挙はおしなべて知名度の高い現職有利が通り相場。だが、今回の大阪冬の陣に限ってはそのものさしもあてはまらない。
前回選挙が僅差による薄氷の勝利だったことに加え、酒井氏は自民党と親密な関係にあった唐澤祥人現日医会長の体制を支えてきた。現政権と折衝できるルートがない点は致命的。
そんな世評を気にしてか、最近では「民主党とのパイプ」を誇示する喧伝に余念がない。だが、実際のところは、仙谷由人行政刷新相に電話した際、本人が出て言葉を交わした程度。これを本当に政権与党とのよしみと呼んでいいものだろうか。
一方、伯井氏はこれまで唐澤執行部に批判を続けてきており、民主党も一定の評価をしているといわれる。しかも、ここにきて伯井氏は有力な援軍を得た。後期高齢者医療制度をきっかけに唐澤氏に反旗を翻し、先の衆院選で民主党支持に回った茨城県医師会の原中勝征会長が伯井氏支持の姿勢を明らかにしているのだ。原中氏は日医会長選出馬に向け、20日に都内のホテルで「マニフェスト」発表の記者会見を行ったばかり。
「民主党寄り」と見られる京都府医師会の森洋一会長も大阪府医師会の選挙結果によっては日医会長選に出馬する意向とも伝えられる。さらに唐澤氏の出身母体で大票田である東京都医師会の動向も「大阪の結果次第」との読みがある。
反唐澤派の伯井氏が勝てば、日医会長選では埼玉県や山梨県、大阪府、兵庫県の各医師会が原中氏支持に回り、原中氏優勢の布陣が固まる。その場合、京都府医師会会長は出馬を取りやめ、原中氏支持を打ち出す可能性もある。
再選を目指すと公言している唐澤陣営はどうか。もともと人望はあるものの、今や弱小野党にすぎない自民党と昵懇だった過去はぬぐえない。10年ぶりにプラス改定になった医療報酬の審議過程でも完全に蚊帳の外。今や民主党シンパの病院や歯科とは好対照だった。現状では政権と疎遠な唐澤氏の再選はかなり苦しい。大阪で伯井氏が勝利を収めた場合、完全に孤立を余儀なくされ、出馬自体が危うくなることも考えられる。
そうなれば、東京都医師会が唐澤氏に代わって鈴木聰男会長を担ぎ出す展開もあり得る。「民主党と話ができる」原中氏と、最大最強の都道府県医師会である東京都医師会が正面から激突する構図だ。
大阪府医師会会長選で現職の酒井氏が再選を果たすと、原中氏は大阪という有力支持基盤を失う。会長選にも色濃い影響が出るだろう。流れによっては、酒井氏が推す京都の会長が日医会長選に打って出て、三つ巴の争いにもなりかねない。
酒井國男現会長に挑むのは、2年前の選挙で「疑惑の1票」差で落選した伯井俊明氏。「選挙結果は無効」と訴訟を起こしていたが、昨年12月、控訴審も一審同様に敗訴になってしまった。それでも今度こそはと失地回復に挑む。
世に言う選挙はおしなべて知名度の高い現職有利が通り相場。だが、今回の大阪冬の陣に限ってはそのものさしもあてはまらない。
前回選挙が僅差による薄氷の勝利だったことに加え、酒井氏は自民党と親密な関係にあった唐澤祥人現日医会長の体制を支えてきた。現政権と折衝できるルートがない点は致命的。
そんな世評を気にしてか、最近では「民主党とのパイプ」を誇示する喧伝に余念がない。だが、実際のところは、仙谷由人行政刷新相に電話した際、本人が出て言葉を交わした程度。これを本当に政権与党とのよしみと呼んでいいものだろうか。
一方、伯井氏はこれまで唐澤執行部に批判を続けてきており、民主党も一定の評価をしているといわれる。しかも、ここにきて伯井氏は有力な援軍を得た。後期高齢者医療制度をきっかけに唐澤氏に反旗を翻し、先の衆院選で民主党支持に回った茨城県医師会の原中勝征会長が伯井氏支持の姿勢を明らかにしているのだ。原中氏は日医会長選出馬に向け、20日に都内のホテルで「マニフェスト」発表の記者会見を行ったばかり。
「民主党寄り」と見られる京都府医師会の森洋一会長も大阪府医師会の選挙結果によっては日医会長選に出馬する意向とも伝えられる。さらに唐澤氏の出身母体で大票田である東京都医師会の動向も「大阪の結果次第」との読みがある。
反唐澤派の伯井氏が勝てば、日医会長選では埼玉県や山梨県、大阪府、兵庫県の各医師会が原中氏支持に回り、原中氏優勢の布陣が固まる。その場合、京都府医師会会長は出馬を取りやめ、原中氏支持を打ち出す可能性もある。
再選を目指すと公言している唐澤陣営はどうか。もともと人望はあるものの、今や弱小野党にすぎない自民党と昵懇だった過去はぬぐえない。10年ぶりにプラス改定になった医療報酬の審議過程でも完全に蚊帳の外。今や民主党シンパの病院や歯科とは好対照だった。現状では政権と疎遠な唐澤氏の再選はかなり苦しい。大阪で伯井氏が勝利を収めた場合、完全に孤立を余儀なくされ、出馬自体が危うくなることも考えられる。
そうなれば、東京都医師会が唐澤氏に代わって鈴木聰男会長を担ぎ出す展開もあり得る。「民主党と話ができる」原中氏と、最大最強の都道府県医師会である東京都医師会が正面から激突する構図だ。
大阪府医師会会長選で現職の酒井氏が再選を果たすと、原中氏は大阪という有力支持基盤を失う。会長選にも色濃い影響が出るだろう。流れによっては、酒井氏が推す京都の会長が日医会長選に打って出て、三つ巴の争いにもなりかねない。
2010年1月22日 19:27 | 医師会・医療


