松戸の2病院の突然閉院が住民や他病院に及ぼした波紋
昨年7月末、突然の出来事だった。千葉県松戸市の五香病院と新八柱台病院が相次いで予告もなく閉院に至った。これら二つの民間病院を合わせると、入院124床(両病院とも約60床の規模)、外来患者1日平均427人。職員は全員解雇、給与不払いも持ち上がった。2病院の閉院は、地域住民の生活を直撃している。
医療機関における施設の老朽化とマンパワー不足。いずれも長く指摘されてきた問題だ。同市内でも、二つの問題が顕在化してきている。
あまりに唐突な閉院について千葉県医療整備課は当初、「2病院は廃止されたわけではない。休止状況にあるだけ」と説明。後に「五香病院は一端閉じたが外来診療は11月に一部再開。新八柱台病院は休止中にある」と微妙にトーンを変えた。
閉院の原因は、経営の行き詰まりによるものと伝えられている。医療整備課は「病院再開に向けて資金計画の提出を要請中。二度とこうした混乱を生じないよう指導している」と弁明に努めるものの、めどは立っていない。
2病院の閉院は同市近隣の東葛北部圏地域の医療体制にも影を落としている。病床不足が将棋倒しのように波及していくからだ。地域住民は圏外の鎌ケ谷市をはじめとする地域の医療機関まで足を伸ばさざるを得ない。「タクシー代もばかにならない。費用がかさんで困る」と不満の声が大きくなってきている。
一部の市民は松戸市立病院の利用を余儀なくされた。だが、同病院の老朽化のはなはだしさは地域でもよく知られるところ。開院は1950年だから、オープンから半世紀をゆうに超える。ご多分に漏れず、医師・看護師不足も深刻だ。
ある関係者が声を落としながら打ち明けた。「市立病院としては珍しく第3次救急医療機関に指定されています。県から補助金が出てはいますが、現場の医者やコメディカルは相当過酷な労働を強いられている」。
施設の劣化と悪化する労働条件。「現代版・蟹工船」とでもいうべき構図だ。皮肉なことに2病院閉院の影響で市立病院への外来や入院は増加傾向にある。同市は県に補助金の増額を求めているという。
松戸市も病院の箱ものが今のままでいいと考えているわけではない。老朽化や耐震性を勘案し、移転・建て替えを計画。2010年度着工、12年度完成を目指している。同市病院建設準備室の担当者によれば、「新病院の規模は現在と同じ程度になる見通し」だという。
建て替え後の松戸市立病院は地域住民の期待に十分応え、職員も安心できる医療機関に生まれ変われるのだろうか。
医療機関における施設の老朽化とマンパワー不足。いずれも長く指摘されてきた問題だ。同市内でも、二つの問題が顕在化してきている。
あまりに唐突な閉院について千葉県医療整備課は当初、「2病院は廃止されたわけではない。休止状況にあるだけ」と説明。後に「五香病院は一端閉じたが外来診療は11月に一部再開。新八柱台病院は休止中にある」と微妙にトーンを変えた。
閉院の原因は、経営の行き詰まりによるものと伝えられている。医療整備課は「病院再開に向けて資金計画の提出を要請中。二度とこうした混乱を生じないよう指導している」と弁明に努めるものの、めどは立っていない。
2病院の閉院は同市近隣の東葛北部圏地域の医療体制にも影を落としている。病床不足が将棋倒しのように波及していくからだ。地域住民は圏外の鎌ケ谷市をはじめとする地域の医療機関まで足を伸ばさざるを得ない。「タクシー代もばかにならない。費用がかさんで困る」と不満の声が大きくなってきている。
一部の市民は松戸市立病院の利用を余儀なくされた。だが、同病院の老朽化のはなはだしさは地域でもよく知られるところ。開院は1950年だから、オープンから半世紀をゆうに超える。ご多分に漏れず、医師・看護師不足も深刻だ。
ある関係者が声を落としながら打ち明けた。「市立病院としては珍しく第3次救急医療機関に指定されています。県から補助金が出てはいますが、現場の医者やコメディカルは相当過酷な労働を強いられている」。
施設の劣化と悪化する労働条件。「現代版・蟹工船」とでもいうべき構図だ。皮肉なことに2病院閉院の影響で市立病院への外来や入院は増加傾向にある。同市は県に補助金の増額を求めているという。
松戸市も病院の箱ものが今のままでいいと考えているわけではない。老朽化や耐震性を勘案し、移転・建て替えを計画。2010年度着工、12年度完成を目指している。同市病院建設準備室の担当者によれば、「新病院の規模は現在と同じ程度になる見通し」だという。
建て替え後の松戸市立病院は地域住民の期待に十分応え、職員も安心できる医療機関に生まれ変われるのだろうか。
2010年1月26日 17:22 | 医療・政治・病院・行政


