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第一三共アルツ薬で3年後承認申請なるか

 200万人──日本の認知症患者の数である。政令指定都市である仙台市の人口のほぼ2倍に匹敵する。その半分をアルツハイマー型が占めている。認知症は65歳以上の7~8%、75歳以上になると15~25%に認められる。アルツハイマー型の特徴は脳血管性認知症と違って徐々に進行していく点にある。
 老年期の認知症として代表的な疾患で、20世紀初頭、ドイツの精神医学者アロイス・アルツハイマーが初めてこの病気を報告した。アルツハイマーが師事していた学界の大家エミール・クレペリンが自著で紹介したことで広く知られるようになった。患者の脳内にβアミロイドなどのたんぱく質が沈着、これが神経細胞を傷つけてアルツハイマー症状を引き起こしているのではないかと推測されている。現在、全世界で治療薬はエーザイの「アリセプト」のみ。ただし、アリセプトは根治薬ではない。
 「病気の進行を遅らせる程度の効果しかありません。いったん進行したら効かなくなってしまう」(製薬業界関係者)
 1剤のみということでアリセプトへの需要は高い。08年度には企業予想を上回る前年度比で24.9%増の952億円と大幅に売り上げを増やしている。ちなみにアリセプトは2011年6月11日で国内の特許切れを迎える。あと1年半に迫ってきているのだ。
 世界初となるアルツハイマー型認知症の根治薬の開発に挑んでいるのが国内製薬大手・第一三共(庄田隆社長)だ。同社の「SUN Y7017」は、すでに臨床第3段階(フェーズⅢ)に入っている。この段階では多数の患者に同意の上で、新薬としての価値を3~5年かけて計画的に試験する。
 早ければ3年後に承認申請まで進み、発売される可能性が強まった。第一三共以外にもアルツハイマー型の根治薬開発で臨床第3段階に入っているメーカーがある。米イーライリリーの「LY450139」とスイスのノバルティス・小野薬品工業の「エクセロンパッチ」がそれだ。開発に国内製薬企業が単独で挑んでいるケースは第一三共だけ。
 超高齢社会である日本で脳・認知症領域は有望な成長市場といえる。「SUN Y7017」はどのように着地し、医療満足度が低いといわれるアルツハイマー型認知症治療の在り方に影響を与えるのだろうか。

2009年11月20日 19:38 | 医薬品メーカー・第一三共・経済

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